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男性不妊情報

精子のDNA損傷が高度な方にはTESEが有効な場合がある その1

先日、精子の質と顕微授精 その1 その2では、精子の質は顕微授精の結果にも関係があり、精子の質とはDNAが損傷していないかどうかが重要であるという事をご紹介しました。

今回は、精子のDNA損傷が高度な方におけるTESE(精巣内精子採取術)の有効性について検証した研究をご紹介いたします。
Reproductive outcomes of testicular versus ejaculated sperm for intracytoplasmic sperm injection among men with high levels of DNA fragmentation in semen: systematic review and meta-analysis

(精子のDNA損傷が高度な症例におけるTESE精子vs射出精子での妊娠率の検討:メタ解析の結果)

この論文はブラジルのEsteves氏らが2017年にFertility and Sterility誌に報告した研究です。

この研究のバックグラウンドとして、精子は精巣で作成された後、精巣上体、精管を通過する約2週間の間にDNA損傷を受けるいう考え方があります。

 

TESEでは精巣で作成された精子を直接採取するため、このような輸送過程におけるDNA損傷を回避できるだろうと考えられています。

 

次回は研究の内容と結果をご紹介していきます。

 

以前の記事もご参照ください。

精子の質と顕微授精 その1

精子の質と顕微授精 その2

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(文責:医師部門 江夏徳寿、理事長 塩谷雅英)

参考情報