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男性不妊情報
精液検査をフォローしている方で、いつもより所見が悪いときに「最近忙しくて寝不足が続いています。」と言われる方が時々いらっしゃいます。
睡眠時間が減ると疲れが溜まりますので精液所見も悪くなりそうではありますが、実際の妊娠にどれくらい影響があるのでしょうか。
今回は睡眠時間と妊娠力の相関について調べた研究をご紹介したいと思います。
Male sleep duration and fecundability in a North American preconception cohort study
(男性の睡眠時間と妊娠力について、北アメリカのコホート研究から)
この研究はアメリカのWise氏らが今年3月のFertility and Sterility誌に発表した論文です。
この研究では21歳以上の男性でパートナーの女性が21-45歳の方1176組を対象にした研究です。
調査開始までに6か月以内の妊娠を試みていたカップルが調査対象となり、前月の睡眠時間の平均を調査し、1年経過、もしくは妊娠するまで8週ごとに妊娠しているかどうかの調査を行っています。
上の図の通り、睡眠時間の分布で見ると睡眠時間の平均は7時間が最も多く、6時間、8時間と続いているという結果でした。
アメリカ人は割としっかりと睡眠を確保できている方が多いみたいですね。
次回からは、妊娠に関する結果についてお話ししたいと思います。
(文責:医師部門 江夏 徳寿、理事長 塩谷 雅英)