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子宮筋腫と妊娠 子宮の内腔に突出しないタイプの筋腫の妊娠への影響その結果は!?

子宮筋腫は子宮の筋肉がこぶの様に変形する病態で、30歳以上の女性に多くみられる割と珍しくない良性腫瘍です。

 

前回から内腔に突出しないタイプでの妊娠への影響を調べた研究を紹介しています。
それでは結果を見てみましょう。

 

 

上の表はタイプ3筋腫群と対照群における体外受精/顕微授精の結果を比較検討しています。

これを見ると、臨床妊娠が対照群では43.9%であるのに対してタイプ3筋腫群では27.8%と有意に低い事が分かります。

 

出産率でも34.4%vs21.1%とタイプ3筋腫群で有意に低くなっています。

 

流産率や早産率に関しては両群に差は無かったようです。

 

 

最後に筋腫の大きさがどれくらいから出産に影響を与えるのかを調べるためにROC解析を行っています。

上のグラフでSDは筋腫の最大径、TDは複数の筋腫の合計の径を示していますが、どちらも同じような分布をとっていて、2.0cmがカットオフ値になるようです。

 

これを基に筋腫の径が2cm以上と以下でそれぞれ比較したところ、2cm以上だと妊娠率が下がるのに対して、2cm以下だと筋腫が無い群と比較しても妊娠率は下がらなかったと報告されています。
結論としては

・タイプ3の子宮筋腫(内膜に接する筋層内筋腫)は2cmを超えると妊娠に悪影響を及ぼす。

でした。

あくまで統計の結果になりますので、実際の臨床では2cmを超えるから即手術というわけではなく、今までの臨床経過を見ながら個々に相談していく必要があると思いますが、一つの参考になればと思います。
以前の記事もご参照ください。

子宮筋腫と妊娠 子宮の内腔に突出しないタイプの筋腫の妊娠への影響

 

(文責:[医師部門] 江夏 徳寿 [理事長] 塩谷 雅英)

参考情報