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男性不妊情報
前回、「卵巣予備能の指標、AMHとは。AMHができる場所」の記事では、
The physiology and clinical utility of anti-Müllerian hormone in women (AMHの生理と臨床上の有用性について)
というレビュー論文をご紹介し、
ざっくり、AMHは卵巣の中でも初期の卵胞、つまり原始卵胞から小胞状卵胞といわれるステージの卵胞を取り囲む顆粒膜細胞から分泌され、エコーなどでは見えない初期の卵胞の状態を予測する事ができるというメリットがあるというお話をしました。
今回は月経周期とAMH値の関係を見てみましょう。
上のa,b,cのグラフは別の研究者達がまとめた報告になりますが、いずれの報告においても月経周期のどのタイミングで採血してもAMHの値はほぼ一定になると報告されています。
これはLH、FSH、P、E2といった他のホルモンとは違う特徴であり、いつでも採血できるので便利です。
次回はAHMの値で結局何がわかるのかという話をしたいと思います。
関連の記事もご参照ください。
凍結融解単一胚移植の場合、AMH値だけでは妊娠出産の可能性を推測できない
『ハナブロQ&A』 その17(AMHが高いですが自然妊娠は?)
(文責:[医師部門] 江夏 徳寿 [理事長] 塩谷 雅英)