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男性不妊情報

禁欲期間は何日が最適?

タイミング法や人工授精、体外受精においても精液所見が良い方が結果が良いのはご存知かと思いますが、そうなるとその「勝負の日」に向けて精子のコンディションを整えたいと思うのは当然のことです。

本日は、その中でも特に大事な「禁欲期間」についての研究をご紹介します。

Relationship between the duration of sexual abstinence and semen quality: analysis of 9,489 semen samples. (禁欲期間と精液所見の関係:9489例の精液所見から)
これはイスラエルのLevitas氏らが2004年にfertility and sterility誌に報告した論文です。

 

さて、この研究では6008人から採取した9489の精液検体と禁欲期間の相関を調査しています。ちなみに禁欲期間とは射精しない期間の事ですので、禁欲期間1日と言ったら24時間射精なしということなります。

 

結果は乏精子症(精子濃度2000万/ml以下)と正常検体に分けられています。これを見ると、乏精子症検体では禁欲期間1日をピークに運動率が低下していくのが確認できます。

一方で正常検体においては、禁欲期間7日目まであまり低下は見られないようでした。

なお、いずれの群においても禁欲期間0日は運動率が悪くなっています。

 

 

続いて、正常形態率を比較したところ、乏精子症の場合でも正常所見の場合でも禁欲期間が0-2日で最も所見が良いという結果になっています。
理由としては、精子が精巣上体、精管を通って運ばれる際に酸化ストレスなどのダメージを受けるため、その時間を短くした方が良いからと推察されています。

とうことで結論としては
・禁欲期間は「勝負の日」まで1日か2日が望ましい。
・特に乏精子症の方は禁欲期間1日が大事!(朝に採精なら前日は射精しない)
でした。是非実践してみてくださいね。

(文責:医師部門 江夏徳寿、副院長 松本由紀子、理事長 塩谷雅英)

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