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男性不妊情報
先日、男性の睡眠時間と妊娠力についてご紹介しましたが、精液所見そのものはどれくらい変化しているものなのでしょうか。
本日はその疑問に答える研究をご紹介したいと思います。
Inverse U-shaped Association between Sleep Duration and Semen Quality: Longitudinal Observational Study (MARHCS) in Chongqing, China
(睡眠時間と精液所見は逆U字型の相関を示す:中国、重慶での縦断的観察試験)
この論文は中国のQing氏らが2016年のSleep誌に発表した研究です。
2013年から2014年にかけて654人の男性被験者を対象として、睡眠時間と精液所見の相関について調査しています。
早速結果を見てみましょう。
上のグラフに示すように、精液量、総精子数ともに7-8時間をピークとして逆U字型とまではいかなくても富士山型、いやもっとなだらかな桜島型?を示している事が分かります。
ちょっと意外なのは一番悪いのは9時間以上の睡眠をとった群であるという事で、寝すぎも良くないという事の様です。
次回は、睡眠時間以外の因子を調整して解析した結果もご紹介し、結論はどうなのかというお話をしたいと思います。
前回の記事もご参照ください。
(文責:医師部門 江夏 徳寿、理事長 塩谷 雅英)