"
男性不妊情報
今回は睡眠時間と妊娠力の相関について調べた下記の研究をご紹介しています。
Male sleep duration and fecundability in a North American preconception cohort study
(男性の睡眠時間と妊娠力について、北アメリカのコホート研究から)
男性の睡眠時間と妊娠力 その1 その2では、
睡眠時間の分布で見ると睡眠時間の平均は7時間が最も多く、調整妊娠率を見ると睡眠時間8時間の方と比べ、睡眠6時間以内だと0.62倍しかパートナーが妊娠していない事などをご紹介しました。
続いて、子供がいるかいないかで分けてそれぞれの群で睡眠時間と妊娠率を比べています。
これを見ると、特に子供がいる群において睡眠時間6時間未満の場合、妊娠率0.46倍と影響が強く出ています。
これは二人目不妊、三人目不妊の原因として睡眠時間の不足がより影響している可能性を示唆します。
最後に男性の睡眠時間とパートナーの妊娠率の関係を三次スプライン曲線で示しています。
実線が妊娠率で点線が95%信頼区間になります。
これをみると、7時間半あたりで一番妊娠率が高く、4、5時間だとかなり妊娠率が落ちているのが分かります。
実線でみると9時間10時間の睡眠もかなり悪そうですが、95%信頼区間を見るとかなり広いばらつきがあるので、やはり睡眠が短い事がはっきりと影響を与えるという事が分かります。
まとめますと
・男性の睡眠時間が6時間を切ると妊娠力が下がる
・ベストの睡眠時間は7~8時間
という事でした。
妊活中の男性は仕事盛りで多忙な方が多いと思いますが、なるべく睡眠時間は確保しておきたいものですね。
また、気になる女性の睡眠時間と妊娠率については、近日中に改めてご紹介したいと思います。
前回の記事もご参照ください。
(文責:医師部門 江夏 徳寿、理事長 塩谷 雅英)