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男性不妊情報
今回のシリーズでは妊娠とビタミンDの関係について下記の研究をご紹介しています。
Association of vitamin D intake and serum levels with fertility: Results from the Lifestyle and Fertility Study
(ビタミンD摂取と血中濃度、妊娠の関係:ライフスタイルと妊娠の研究から)
アメリカのビタミンDの推定平均摂取量である10μg/日を基準として多いか少ないかを比較しています。
血中ビタミンD濃度についても基準レベルとされる50nmol/Lと比較して多いか少ないかで群分けして検討しています。
では妊娠、出産の比較を見ていきましょう。
血中のビタミンD濃度も加えて妊娠、出産を比較しています。
実際に妊娠率、出産率を比較してみると、ビタミンD摂取量で比べた結果は摂取不足群を1とした場合、
摂取十分な群のオッズ比は
妊娠率2.26倍(95%信頼区間1.05-4.86)、
出産率2.20倍(1.03-4.69)
と摂取十分な群の方が有意に良好な結果でした。
同様に血中ビタミンDで比較したところ、基準値以下を1とした場合、
基準値以上の群でのオッズ比は
妊娠率3.37倍(1.06-10.7)で
出産率3.22倍(0.99-10.55)
とやはりビタミンDの基準を満たした群で良好となっています。
次回は血中ビタミンDの値によって累積妊娠率がどうなっているかについても見ながら、結論はどうなのかをお話ししたいと思います。
以前の記事もご参照ください。
(文責:医師部門 江夏 徳寿、理事長 塩谷 雅英)